火災保険に付加する形で、地震や津波などによる住居などの損害を補償する保険。地震保険は火災保険の30~50%の範囲で設定され、建物は5000万円、家財は1000万円が上限となっている。地震保険の世帯加入率は、2011年3月末の全国平均で23.7%である。地震保険には政府による再保険の仕組みが導入されており、支払総額が1150億円までならば民間保険会社が100%を負担するが、同総額が1150億~1兆9250億円までは政府と民間保険会社が折半する。さらに、同総額が1兆9250億~5兆5000億円までは、政府が95%、民間保険会社が5%を負担する。なお、同総額が5兆5000億円を超えてしまうと、個々の契約者が受け取る保険金が減額されることになる。11年3月に起きた東日本大震災では、同総額が1兆2000億円となる見通しであり、これは1995年の阪神・淡路大震災時における同総額7800億円を上回り、既往最大となる。政府は、東日本大震災以降、地震保険の加入者が増え続けているため、再び大震災が起きると個々の契約者が受け取る保険金が減額される恐れが出てきたとして、12年度には地震保険の支払い限度額を5兆5000億円から6兆2000億円に引き上げる方針である。