東京証券取引所(東証)と大阪証券取引所(大証)が経営統合して2013年1月1日に発足したグループの持ち株会社名。1949年に設立された東証は、現物株取引では9割超のシェアを占める日本最大の証券取引所である。一方、同じく49年に設立された大証は、日経平均先物を主力としたデリバティブ取引では国内最大の取引所である。両取引所が経営統合することにより、投資家や上場企業にとっての利便性を高めることで、世界の中で地盤沈下が著しい日本の証券市場の競争力回復を狙いとしている。両取引所が2011年11月に最終的に経営統合に向けて合意した。12年8月には、東証が株式公開買い付け(TOB)を実施して大証株式の66.7%を取得し、その後子会社の大証が親会社の東証を吸収合併する形で日本取引所グループが発足した。同グループの最高経営責任者(CEO)には東証の斉藤惇社長、最高執行責任者(COO)には大証の米田道生社長がそれぞれ就任した。13年1月4日時点での同グループの時価総額は2832億円で世界の取引所第11位にとどまっており、グローバルな取引所間競争に勝ち抜くためには、デリバティブ取引のてこ入れによる収益力の強化が急務といえる。