財団法人地方銀行協会に加盟する銀行(2014年末現在で64行)。社団法人第二地方銀行(旧相互銀行)協会の会員である第二地方銀行(同41行)との対比で、第一地方銀行と称されることもある。地方銀行の多くは、本店所在の各都道府県において最有力の金融機関であり、地域経済に大きな影響力を有している。少子高齢化の進展や地方経済の疲弊に伴い地方銀行の経営環境は次第に悪化しており、第二地方銀行を交える形で、都道府県の境を越えた地方銀行の再編が進展しつつある。地方銀行再編の具体例としては、04年9月の北陸銀行と北海道銀行による「ほくほくフィナンシャルグループ」、07年4月の福岡銀行と熊本ファミリー銀行による「ふくおかフィナンシャルグループ」(同年10月に親和銀行も参加)、14年10月の東京都民銀行と八千代銀行による「東京TYフィナンシャルグループ」などの設立がある。さらに、14年11月には横浜銀行と東日本銀行、鹿児島銀行と肥後銀行がそれぞれ持ち株会社形態での経営統合に向けた交渉に入った。このほか、複数の地方銀行間で海外出店や商品開発について広域連携を行う動きもみられ、地方銀行の再編が今後急速に進展する可能性がある。