主として経営支配権の獲得を目的として行われる株式公開買い付けのこと。不特定かつ複数の株主に対し、公告により特定の価格での株式買い付けの勧誘を行い、証券市場外で一定期間にわたって株式を買い付ける。近年では、経営陣の同意を得ずに行われる敵対的TOBの実施も増加してきている。また、TOBを実施せずに、証券取引所の時間外取引を通じて株式を買い占める事例が相次いだことを受け、抜本的な証券取引法の見直しが行われ、2006年6月には投資ファンドに対する規制やインサイダー取引の罰則強化を盛り込んだ金融商品取引法が新たに成立した。同法では、TOBを行わなければならない範囲の明確化や、投資家に対するTOB関連の情報開示の拡充など、投資家保護の姿勢が徹底されている。