キャッシュフローに何を含めるのかについては諸説あるが、日本では一般に現金および現金同等物とされている。発生主義に基づく会計数値は、裁量(会計処理方法の適用に関する判断や見積もり)の余地が大きく、硬度が低い(ぶれやすい)といわれるのに対し、キャッシュフローは硬度が高い(裁量の余地が少ない)といわれている。営業活動によって生じたキャッシュインフローから、経常的な経営活動に必要となるキャッシュアウトフローを控除したものはフリーキャッシュフロー(FCF)とよばれており、株主や債権者といった資金提供者に対して、企業が自由に配分できるキャッシュフローの金額をさす。企業価値を算出するベースの一つがFCFであり、これを事業運営の中核に置く経営をキャッシュフロー経営という。