単元株とは、証券取引所で取引する際に最低限必要となる株数のことである。単元未満株の場合、取引ができないだけでなく、議決権も発生しない。この制度には企業側の事務処理費用の低減や取引所のシステム負担を緩和するという利点も存在するが、一方で取引単位が大きくなることで個人投資家が株式を購入しにくくなるという欠点もある。そのため、近年では持ち合い株式の受け入れ先として注目されている個人投資家の投資を促し、株式の流動性を高めるために単元株の引き下げを実施する企業が相次いでいる。証券取引所も、投資単元が著しく高い上場会社に対しては単元株の引き下げを要請してきた。しかしながら2010年11月、全国証券取引所は共同で「売買単位の集約に向けた行動計画」を公表し、このなかで単元株を100株と1000株の2種類に集約することを全上場企業に要請している。単元株変更のために設けられた移行期間の期限は東日本大震災の影響を受けて延期されていたが、12年1月、移行期限を14年4月1日とすることが発表された。