ロバート・キャプラン教授とデビッド・ノートン教授が1991年に開発した業績評価システム。伝統的な業績評価システムは、おもに財務指標に基づいており、短期志向の意思決定を促すなどの欠点もあった。バランスト・スコアカードは財務指標のみならず、顧客、社内ビジネス・プロセス、学習・成長を含めた四つの側面から企業業績を評価する。これによって、企業のミッションや経営戦略を従業員一人ひとりに伝達・共有し、その目標達成のために行動させることが可能になる。また、これらの業績評価システムと事業戦略を結びつけた戦略マップ(strategy maps)を作成することで、企業価値を創造するためのプロセスを把握することができる。同システムは欧米企業を中心に広く浸透しており、日本でもリコー、シャープなど多くの企業が導入している。