日本の金融・証券行政を担う行政機関。2000年7月、大蔵省金融企画局と金融監督庁の組織、機能が統合されて発足し、01年1月、中央省庁再編によって設けられた内閣府の外局となった。金融庁には、政治任用ポストとして特命担当大臣、副大臣、大臣政務官が置かれ、金融・証券行政の指揮、監督にあたる。行政上の機構として、長官の下に総務企画、検査、監督の三つの局のほか、独立性の高い合議制組織である証券取引等監視委員会、公認会計士・監査審査会、05年4月の課徴金制度導入にともなって新たに設けられた審判官が置かれている。06年度末時点の総定員は1340人で、金融監督庁発足時の403人から大幅に増員されている。近年の金融コングロマリット(銀行、証券、保険など広範囲の金融サービスを提供する企業グループ)化の動きに対応して銀行、証券、保険という異なる業態を横断的に規制・監督するのが特色の一つである。