個人投資家の株式譲渡益課税に際して、証券会社が個々の株式の取得価額、売却価額を把握し、投資家本人に代わって納税を行うことのできる取引口座。2003年1月から個人の株式譲渡益課税が申告分離課税に一本化されたのにともない、確定申告に不慣れな投資家が株式取引を敬遠するといったことがないよう導入された。また、04年からは信託銀行や銀行でも開設が可能となった。特定口座は、証券会社等が実際の売買損益を正確に把握することで課税の公平を確保しながら、投資家にとっては源泉分離課税と同じような利便性を提供するものである。一つの金融機関につき一口座しか開設できないが、複数の金融機関で開設することは可能である。その場合、異なる金融機関の特定口座間の損益を通算するためには、投資家自身が改めて確定申告を行うことが必要となる。