証券会社や銀行が、インターネットを通じて株式や債券、投資信託などの売買注文を受け付けるサービス。1994年後半、アメリカで登場し、96年以降急速に普及した。日本でも、99年10月の手数料自由化を契機に利用が拡大した。インターネットを使うことで、顧客はリアルタイムの株価データなどを利用して機動的な取引ができる。証券会社側も店舗や職員などにかけるコストを削減しながら質の高い注文執行サービスを提供できる。従来型の店舗網を有する証券会社もネット取引サービスを提供しているが、手数料を大幅に引き下げた専門証券会社もある。手数料の引き下げは、投資家には歓迎される半面、証券会社の収益基盤を弱める。このため、多くのネット専門証券会社が、売買回転率が高く金利収入も得られる信用取引サービスに注力するようになっており、デイトレーダーとよばれる投機的な投資家も増えている。