2010年6月に政府が閣議決定した成長戦略で取り上げられた、証券・金融・商品の総合的な取引所(総合取引所)の創設構想を受けて、金融庁・経済産業省・農林水産省の副大臣・大臣政務官で構成した検討チームのこと。同年12月に中間整理として、関連法案を遅くとも12年通常国会に提出し13年に実現を目指すこと、そのために、(1)取引所(システムを含む)、(2)清算機関(決済を含む)、(3)規制・監督、(4)税制(損益通産制度の導入、申告分離課税、総合課税などの課税方式の一元化を含む)、(5)更なる規制改革、の五つの論点があること、ただし、議論の方向性が一致しない論点も多く、与党や民間業者との意見交換を行う場を設け方針を固めること、などを発表した。金融庁が新成長戦略実現に向けたアクションプランで示すように、同創設構想はアジアのメインマーケットたる日本市場の実現策の一つとして極めて重要であるが、大前提として、商品デリバティブを含め金融商品取引法に一元化された規制による厳格な投資家保護と適切な業者での一元的取引、ひいては投資家の利便性向上、現物証券とデリバティブに広げた商品間の損益通算は不可欠であろう。