中国本土市場で、非居住者が発行する人民元建て債券の通称。ちなみに、日本で非居住者が発行する円建て債券はサムライ債と呼ばれる。2005年2月に中国政府から「国際開発機構の人民元建て債券の発行管理暫定弁法」が公布され、発行が解禁されたが、現在までにアジア開発銀行と国際金融公社がおのおの2回にわたり計20億元ずつの発行残高だけであった。11年12月25日、就任後初めて訪中した野田佳彦首相は温家宝首相と首脳会談を行い、日中両国の金融市場の発展に向けた相互協力の強化に合意(日中金融協力パッケージ案)したが、その中に盛り込まれた「円建て・人民元建て債券市場の健全な発展支援」では、東京市場を始めとする海外市場での日本企業による人民元建て債券の発行支援が掲げられ、そのパイロットプログラムとして、国際協力銀行によるパンダ債発行支援が位置づけられた。実現すれば、中国債券市場の発行体の多様化を促し、さらに外国の民間企業による中国本土での起債拡大の契機になると期待されている。