機関投資家を中心に利用されているアルゴリズム取引(株価や出来高などに応じて自動的に株式売買注文のタイミングや数量を決めるコンピューター・プログラムを活用する取引)の一種で、株価の値動きをミリ秒(1000分の1)単位の高速で判断、短時間に高頻度売買を繰り返すことができる取引。アメリカでは今や株式の売買全体の過半を占めるほどに拡大した。一方で、2010年5月にダウ工業株30種平均がわすか数分間に急落・急騰したフラッシュ・クラッシュや、12年5月のフェイスブック上場時の取引障害、同年8月のアメリカの大手証券仲介業者ナイト・キャピタルの誤発注による巨額損失計上では、HFTが混乱を拡大したのではないか、とも注目された。流動性供給などのメリットが認められつつも、規制の是非をめぐって当局や専門家が議論している。