EU(欧州連合)は、1999年1月1日からベルギー、ドイツ、スペイン、フランス、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、オーストリア、ポルトガル、フィンランドの11カ国で単一通貨ユーロを導入した。その後2001年1月にギリシャが、07年1月にスロベニアが参加して13カ国となったあと、00年9月と03年9月にデンマークとスウェーデンが通貨統合参加を問う国民投票を実施したが、いずれも否決された。08年1月からは、マルタとキプロスが、また09年1月にはスロバキアが加盟し、合計16カ国となった。EU27カ国の中でこの16カ国をユーロ圏とよぶ。EU加盟国のうち、欧州通貨統合開始以前からの加盟国である、イギリスとデンマークだけはユーロ圏に参加しない権利を留保しているが、新規加盟国はマーストリヒト条約に規定されている収斂(しゅうれん)基準を満たす経済運営をして、通貨統合に参加する義務を負っている。