金を国内通貨発行の裏付けとし、金や金の裏付けのある通貨で表示された資産が国際通貨として流通した国際通貨制度。かつての覇権国家であるイギリスを始め、フランス、ドイツ、アメリカなどの世界の主要国がこのような制度を採用していた時代は、1870年ごろから1914年までと20年代後半の時期で、この通貨制度は国際金本位制とよばれている。金や銀は古くから、価値の貯蔵手段、支払い手段として使われていた。金を通貨価値の裏付けとする金本位制の下では、金貨が流通するとともに、政府が紙幣を発行する場合にも、政府はいつでも紙幣を一定の量の金と交換することを約束していた。紙幣の金で量った価値は、金平価とよばれた。このような制度を持ち、かつ金の輸出入が自由な国の間では、金が国際通貨として流通した。