2008年12月末で1兆9460億ドルを超えた、世界最大の外貨準備を保有する中国政府は、07年9月に、外貨準備の一部を高い利回りで運用することを目的に、政府の機関として中国投資有限責任公司を設立した。中国政府は、この資産運用会社に2000億ドルもの巨額の資金運用を任せている。同政府は設立前の07年5月に、アメリカのプライベート・エクイティ・ファンドであるブラックストーンに30億ドルを出資することを決めて注目された。中国の外貨準備は、一時的な国際収支不均衡を乗り切るための必要額を大幅に超えていると見られており、今後も国際収支の黒字が継続すれば、そのかなりの部分が運用会社経由で運用される可能性がある。