日本の居住者による海外の生産設備への投資や不動産の売買と、逆に海外居住者による日本国内への同様の投資を意味し、前者を直接投資の流入、後者を直接投資の流出とする。直接投資の流出の典型例は、日本の企業が海外に工場を建てるケースである。海外企業が発行する証券や債券などの購入を通じて行う証券投資と区別される。IMF(国際通貨基金)のIFS統計(International Financial Statistics)によれば、相手方企業の株式取得が全株式の10%を超える場合に直接投資、10%未満の場合に証券投資と区別している。直接投資と証券投資を所有と株式の分離の程度で一応分けており、株式シェアが大きいとき、相手先企業に対して直接経営に関与する傾向が強いという意味で、直接投資とみなしている。資金と同時に技術や生産上のノウハウが同時に海外移転されることが、直接投資のメリットであると指摘される。