資産価格が、将来収益の系列にもとづいて計算された価格である収益還元価格を上回る現象を一般に指す。バブルが生じるのは、その資産自体に価値がないとわかっていても、高い価格で取引が起きるからで、それは自分たちが購入した資産を、将来の買い手もまた、自分たちと同じように割高で購入してくれるだろうと期待するからである。バブル資産の候補としては、貨幣、国債、土地、絵画、金、宝石などさまざまである。典型例として指摘されるのは、地価や住宅価格などの不動産価格の高騰であり、バブルの崩壊による価値の暴落が、信用収縮を引き起こし、金融危機や深刻な不況をもたらすことがしばしばである。最近、欧米を中心に生じた住宅市場のバブルはその典型である。価格が比較的安定しているが、中央銀行が発行する貨幣もまたそれ自体に価値はないから、バブルの一種といえる。