猛烈な勢いで進行するインフレを指し、極端な場合、1日単位で貨幣価値が下落することもある。言い換えれば、貨幣バブルの崩壊であり、貨幣の信用が失われるプロセスであると理解できる。国家財政が破綻したり、中央銀行が貨幣を大量に発行しすぎたり、また政情不安など国家の信用が失われるときに生じる。第一次世界大戦後、連合国側に対して天文学的な金額の賠償金支払いが課されたドイツでは、1923年に経済不安を背景に、空前のハイパーインフレが発生した。シュトレーゼマン首相のレンテンマルク発行などにより奇跡的にインフレは収拾された。最近では、政情不安と経済危機に直面したジンバブエにおいて生じている。猛烈なインフレでジンバブエ・ドルは価値を失い、通貨はアメリカドルや南アフリカ・ランドなどの外国通貨にとって代わられた。