労働者の貢献度に直接結び付いた形の賃金支払い形態で、従来の画一的な年功型賃金を修正または補強するものとして、最近よく話題に上る制度。2012年の厚生労働省「就労条件総合調査」によると、常用労働者が30人以上の民営企業のうち13.3%の企業が年俸制を導入している。また、企業規模別に見ると、1000人以上規模の企業での導入率が32.6%、300~999人規模で24.5%、100~299人規模で18.4%、30~99人規模で10.4%となっており、規模が大きいほど導入率が高くなっている。また、産業別では、情報通信業(33.7%)や学術研究、専門・技術サービス業(30.9%)、金融業、保険業(25.3%)で導入率が高く、鉱業、採石業、砂利採取業や宿泊業、飲食サービス業(ともに6.4%)でその割合が低くなっている。なお、いずれも1人でも該当者がいれば、導入企業として計上されていることに注意を要する。