企業を組織単位とする労働組合。単に企業別組合または企業内組合ともいう。大企業では、事業所別の労働組合により、企業内の連合体(企業連)が結成されることも少なくない。日本における労働組合の典型的組織形態で、2012年6月現在、企業連を1として計算するとその数は2万5775となり、事業所別の労働組合を1として計算するとその倍以上の5万4773となる。組合員は一般に当該企業の従業員に限られるため、長期間にわたり組合役員の地位にあった者も、企業の定年に合わせて退任することが日本では慣行となっている。なお、企業別労働組合とは異なり、こうした企業の枠を超えた労働組合の組織形態としては、全日本海員組合(全日海、日本人組合員は約3万人)に代表される産業別労働組合のほか、大工さんを中心とした全国建設労働組合総連合(全建総連、59万2000人)などの職業別労働組合のほか、組織対象に限定のない地域の合同労組が中心となる一般労働組合がある。