働く意思と能力がありながら就業機会が得られない状態。原因別に分類すると、(1)自発的失業(voluntary unemployment)と(2)非自発的失業(involuntary unemployment)とがある。(1)は自分の意思で失業または適職を求めて失業している状態、(2)は直ちに就業することを希望しているにもかかわらず職を見つけられない状態を指す。他方、失業を形態別に分けると、(1)摩擦的失業(frictional unemployment)、(2)構造的失業(structural unemployment)、(3)循環的失業(cyclical unemployment)の三つがある。(1)は労働者の地域間移動・転職・労働市場への新規参入(例・新卒者)などに伴う失業であり、一般的に、短期かつ自発的である。(2)は斜陽産業の労働者が失職し再訓練を受けないと次の職が得られないといった労働需給のミスマッチによる失業である。(3)は景気循環のブレによって発生する失業で、自発的失業と非自発的失業とを含む。