一国のある一時点において、働く意思と能力を持っている人々が(潜在的に)供給することのできる労働サービスの総量(人数表示)を指す。労働力状態の計測を目的として行われる代表的な調査として「労働力調査」がある。これは、通常、毎月末日現在(12月は例外)で行われる標本統計調査で、調査対象となっているのは、国勢調査の調査区を基にして特定された母集団から(2段階で)無作為に抽出された全国約4万世帯(約10万人)である。15歳以上の者を、月末1週間に少しでも働いたか否か、積極的に職探しをしたか否かなどの事実に基づき、「就業者」「完全失業者」またはそれ以外の者(非勤労学生、専業主婦、引退した高齢者、病弱者など)に分類する。そして、15歳以上人口のうち、就業者(月末1週間に少しでも働いた人々+月末1週間に休んでいた人々)と完全失業者(月末1週間に少しも働かず職探しをしていた人々)との合計が労働力人口(labor force 2012年現在6555万人)、それ以外の人々が非労働力人口(not in labor force 同4540万人)と定義される。また、15歳以上人口に占める労働力人口の割合を労働力率(labor force participation ratio)と呼ぶ。