1年間に1国で生産された総付加価値(国民所得)に占める労働者の所得(雇用者所得)の比率をいう。労働者の所得のうち、雇用者所得は統計から直ちに入手できる。しかし、日本の場合、全就業者の12%弱(2012年現在11.8%)が個人事業主(自営業主)あるいは家族従業者によって占められ、通常、家族従業者の所得は個人事業主の所得に含めて申告されるため、個人事業主の所得のうちどの程度を家族従業者の所得とみなすかにより、労働者の所得(雇用者所得+家族従業者の雇用所得)が異なってくる。そのため、論者によって労働分配率をどう見るかに違いがあることに注意する必要がある。