求職者本人のキャリア適性を客観的・総合的に把握し、求職者側の立場に立って就職・転職・再就職の際に効果的なアドバイス・支援を提供する人々をさす。日本ではキャリアコンサルタントとも呼ばれる。1990年代以降における深刻な不況を反映し、キャリアカウンセラーは、近年、相当な人気を博するようになっている。こうした状況は、厚生労働省の推進する「キャリアコンサルタント5万人養成計画」にも強く後押しされている。キャリアカウンセラーのための職業能力検定試験は、キャリアコンサルタント能力評価試験と呼ばれ、さまざまな団体によって提供され、乱立気味ですらある。ただし、真に求められる「良質のカウンセラー」といえるためには、人間的な魅力と包容力にあふれる聞き上手であり、かつ、各種企業で大勢の部下を持つ管理職としての幅広いビジネスキャリアを有していることが必要となる。求職者への短期間の聞き取りから得られた断片的な情報に基づいて求職者の希望・適性・能力をくみ取るためには、カウンセラー自身が幅広いビジネスキャリアに基づく統合的な知識・ノウハウを備えていなければならないためである。なお、欧米では、求人案件の新規開拓、既存(リピート)案件に関する各種追加情報を専門に収集する人々をコンサルタントと呼んでいる。