求人企業と求職者とのマッチングが図られる場のことを一般に労働市場という。労働力の需要と供給の均衡を図ること、すなわち求職者数が求人数を上回る「供給過剰」によって失業者が生じたり、求人企業と求職者との間でミスマッチが生じないようにすることは、一国の労働政策にとっても最重要課題の一つであり、雇用対策法も「労働市場の機能が適切に発揮」されることを、同法の目的として規定している。高度経済成長期やバブル経済期においては「売り手市場」(労働力の売り手である求職者が優位に立つ市場)の状況が続いたが、バブル経済崩壊後は一転して「買い手市場」(労働力の買い手である求人企業が優位に立つ市場)となった。需給均衡の指標としては、有効求人倍率(ハローワークにおける、有効期限内にある求人数を求職者数で除した倍率)が使われることが多い。