2006年3月の全人代(全国人民代表大会)で採択された、06~10年を対象期間とする中国の社会計画。農村建設、東北部を含む中・西部振興、社会事業、科学技術振興、生態環境保護、インフラ整備を6大分野とし、(1)安定した経済、(2)経済成長方式の転換、(3)自主革新能力の向上、(4)都市・農村の釣り合いのとれた発展、(5)調和社会の建設、(6)改革・開放の深化、を原則とする。主要目標では、10年に1人当たりGDPを00年の2倍に、単位GDP当たりエネルギー消費の20%前後の引き下げ、自前有名ブランドを有する国際企業の育成、社会主義市場経済体制を比較的完全なものとする、開放経済を新たな水準に高め国際収支を基本的に均衡させる、に加えて、9年制義務教育の普及・定着、都市・農村住民の所得水準と生活の質の一様な向上など、調和社会構築の面での進歩も掲げられた。従来の量的な拡大の追求に加え、質の向上にも重点が置かれているのが特徴といえる。