デトロイトを手本に、2001年から市政府のプロジェクトとして建設されたオートシティー。敷地総面積は、68万km2で、製造区、貿易区、研究開発区、教育区など六つの区域から構成される。住居区には学校や病院も設置され、中国・同済大学自動車学部も開校し、人材育成を行うなど、インフラ、制度、人材、住環境の面でキャパシティー・ビルディング(能力構築)の4条件をほぼ完備している。プロジェクトの背景には、1958年に誕生した上海汽車が84年にVW(フォルクスワーゲン)との合弁を開始したため、同地域に部品産業の集積が進んでいたことがあげられる。城内には上海フォルクスワーゲンが3工場を有し、2004年8月時点で約200社が入居、その半分が自動車部品企業で、うち約50社はプロジェクト開始以降の入居となっている。