インドネシアが実施した、投資誘致を目的とする投資許認可サービスの手続き簡素化。2004年4月、大統領令により制定された。複数の関連省庁にまたがっていたライセンスや優遇措置などの各種許認可権限を一元化、投資に関する各種手続き申請窓口は投資調整庁(BKPM Badan Koordinasi Penanaman Modal)に集約され、BKPMが内外企業の投資を管理・調整することになった。1997年のアジア通貨危機以来、IMF(国際通貨基金)の指導下で実施したIMF支援プログラム(経済法〔おもに倒産法、競争法〕改革、銀行再建、企業ガバナンス改革、市場指向の制度構築などを骨子とする制度改革)を2003年に卒業、投資環境の整備を迫られている。課題はマクロ経済の安定、政策の安定性、汚職の減少で、キャパシティー・ビルディング(能力構築)、港湾、道路、電力などのインフラ整備、税制や知的財産権などの制度改革、部品産業など裾野産業を支える人材育成といった環境整備も必要とされる。