援助を受ける国の政府が、自分の力で他の関係者の協力を得て作成する社会開発計画。貧困削減は、世界銀行の包括的な開発のフレームワークの考え方を行動につなげることを目的としている。(1)当該国主導(途上国自らの判断で行う)、(2)結果重視、(3)包括性(包括的な貧困への対応)、(4)優先づけ(優先づけを重視した戦略策定)、(5)パートナーシップ(途上国と国連、NGO〔非政府組織〕などとのパートナーシップ)、(6)長期的取り組み、を6基本原則とする。東アジア諸国は債務削減の必要な国が少なく、PRSP策定のインセンティブが小さい。そのため、策定国はカンボジア、ベトナム、ラオス、インドネシア、モンゴルである。これらのうち、カンボジアでは、政府が積極的に関与しない、参加型アプローチで住民レベルの参加が不十分などの指摘があった。また、援助機関のパートナーシップについて世界銀行、アジア開発銀行、国連開発計画(UNDP)の連携が良好ではないとも指摘された。また、ベトナムでは、政府が当初より積極的に関与し、参加型アプローチでも村落レベルの活動を行っており、援助機関は調達、報告、監査などの分野で協力して成果を得ている、とされた。