日本企業の海外生産拠点進出にあたっての展開戦略を表したことば。従来、海外進出では中国の有利さが注目されていたが、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)騒動や05年の反日デモによって操業停止に追い込まれた日本企業がでたことなどから、中国投資のリスクを認識し、中国だけではなくほかの国にも投資してリスクを回避しようとする動きのこと。対象となる主な国は、ベトナム、ラオス、カンボジア、インドネシア、インドなどで、なかでもベトナムが第1候補として05年から急速に投資が伸び、ベトナム側の工業団地や道路、港湾などのインフラ整備もあって、多くの日本企業が進出している。また、ベトナム・ハノイと中国・広州は、物流面でのつながりも強めている。