ベトナム3大プロジェクトの一つで、首都ハノイと南部の商都ホーチミンの約1500キロメートルを結ぶ高速鉄道建設計画。総事業費は560億ドル(約5兆400億円)の大規模事業となる。2009年12月11日のベトナムのグエン・タン・ズン首相と鳩山由紀夫首相の首脳会談で日本の新幹線方式の採用が表明され、新幹線採用の可能性が高まった。事業規模の大きさから、国際協力機構(JICA)の研究グループは、採算性のある北部のハノイ~ビン間(280キロメートル)、南部のニャチャン~ホーチミン間(380キロメートル)を先行建設して20年までに完成、全面開通は35年とする案を提示している。完成後は、ハノイ~ホーチミン間を約5時間半で結ぶことになる。また、ベトナム政府は、南北高速鉄道に民間の資金を導入する方針を決め、国営のベトナム鉄道総公社は2020年を目標に民営化する方向で検討に入った。なお、3大プロジェクトとされる残りの二つは、ハノイとホーチミンを結ぶ南北高速道路と、ハノイ市西部30キロメートルにあるハテイ省ホアラック地区にあるホアラック・ハイテク・パークである。