インフラとは、交通網や通信網、上下水道、港湾施設などの生活や経済の基盤のこと。成長を本格化させるインド経済の発展のボトルネックとなっている分野で、1991年以来の経済自由化と外資導入で飛躍的な経済発展期に入ったインドでは、インフラ整備の遅れが問題化しつつある。政府は電力や道路の整備を促進するために5000億ルピー(約1兆円)規模の基金設立の検討に着手した。また、商機とみて外資の進出も活発で、日本企業の参入も目立つ。物流整備では、物流大手の日立物流が現地企業を買収、総合物流の山九が現地法人を設立、日本通運は北西部で大型倉庫の建設を進める。鉄鋼生産では、神戸製鋼が現地での鉄鋼生産に乗り出し、新日本製鐵はタタ製鉄と自動車鋼板を合弁生産、JFEスチールや住友金属工業も環境配慮型の製鉄所への貢献を検討している。インド商工省は、これからの開発分野である小売分野の外資規制緩和の検討に入っている。