地域産業が、中国の東部沿海地域から中・西部地域へ移転していること。中部は山西、河南、安徽、湖北、湖南、江西の一級行政区、西部は重慶と成都を軸とした地域を示す。2012年に発表された国務院発展研究センターの報告は、移転要因として(1)東部地域での人件費の上昇、(2)政府の地域間格差の縮小政策、(3)中・西部地域の投資を呼び込む優遇政策、(4)この地域のインフラ整備の進行、の四つをあげた。なかでも中部地域は外資導入の新しい重要拠点となっている。12年の外資導入実績は27%増で、東部と西部を上回った。四川省成都は西部でのIT産業クラスターを目指し、成都市はコンピューター・通信機器の製造とソフトウエア・インターネットサービスの産業集積地となった。世界最大の電子機器受託製造サービス企業(EMS)、台湾のフォックスコン(鴻海精密工業)はアップルのiPadの生産ラインを持つ。成都ハイテク産業開発区は、無線インターネット産業の振興策を12年9月に発表している。