インドのデリー首都圏、マハラシュトラ州、グジャラート州、チェンナイ・バンガロールの4地域に形成される自動車産業クラスター。デリー州首都圏にはスズキやホンダが立地し、11年度の生産台数は約20万台である。マハラシュトラ州には地場のタタ・モータースやGM(ゼネラル・モーターズ)などの欧米系が立地し、2011年の生産台数は約70万台であった。グジャラート州は11年の生産台数が約12万台と小さいが、タタ・モータースが08年に低価格車ナノの生産工場進出を決定し、インフラが充実していることから、今後が期待される。チェンナイ・バンガロールは、タミル・ナドゥ州のチェンナイ近郊に日産、現代、フォードなどが立地し、カルナタカ州のバンガロールにトヨタが立地する。11年の生産台数は約100万台である。インドでの自動車生産は、部品サプライヤーの不足やインフラの未整備が課題となっている。しかし、たとえばグジャラート州政府がインドで2番目となる日系企業専用工業団地の開発を決めたり、タミル・ナドゥ州が、開発許可などの申請のワンストップ化を図るなど、外資誘致の環境は進みつつある。カルナタカ州では、プロジェクト認可制度がオンラインで可能である。