中国資本・外資を問わず区内での企業活動、区内と海外のモノ・カネの流れを自由化することを目指す新しい形の経済特区。2013年7月に、金融、貿易についての規制を実験的に緩和するこの貿易試験区(FTZ)の設置を発表、詳細が発表された後、同年9月29日に設立された。政府は改革開放を推進するための試験場と位置付け、政府機能の転換、貿易と投資の円滑化、サービス業の開放拡大を3大任務として掲げる。6領域18業界が規制緩和の対象に指定された。とくに注目を集めるのはサービス分野の規制緩和で、金融、海運、商業貿易、文化サービス、社会サービスなどの分野がある。たとえば金融分野では、民間資本銀行と外国資本銀行の合弁を認める、中国の銀行によるオフショア業務を解禁するなど、従来の特区とは異なる開放策が採られている。