中国における、供給サイドの構造改革を実施する上での5大発展理念であるイノベーション、協調、グリーン、開放、共有のうち、トップに位置づけられる理念であるイノベーション(革新駆動)を実践する要綱のこと。伝統産業の高度化と新興産業の発展を統一的に推進し、製造業の「ハイエンド化、スマート化、グリーン化、サービス化」を掲げる。製造業の高度化・改造プロジェクトの実施に関しては、2016年から18年にかけて10大重点プロジェクトを実施するとし、戦略としては、「国家イノベーションシステム(NIS)」(National Innovation System)の構築と六つの大きな転換を打ち出す。転換は、第1に質・効果を中心とする持続可能な発展、第2にイノベーション要素を中心とした発展、第3にバリューチェーンのミドル・ハイエンドの発展、第4にイノベーション力の「先導」を中心とする状況への転換、第5に研究開発段階を中心とする状況からの転換、第6に大衆イノベーションによる企業、相互連携への転換である。具体的な分野として、次世代情報ネットワーク、スマート・グリーン製造、現代的農業・エネルギー、スマート・シティー、健康、産業変革などがある。国家レベルで技術革新を推進するモデル地区として、国家自主イノベーションモデル地区を設定。国務院の承認を経て、イノベーションの先行試験を行い、経験を積み、手本を示す区域のことで、14地区が指定されている。また、146の国家ハイテク地区が中心的な担い手となる。