2016年3月に開かれた全国人民代表大会で承認された、中国の16年から20年についての中期的な経済と社会発展の方針を定めた5カ年計画。これまでの計画と比べ、生産面の政策中心から消費面そして生活面へ政策の重点を大きくシフトした。その特徴的なものをあげると、第1に、健康中国戦略が打ち出した医薬衛生体制改革の全面的な深化、全人民医療保障体系の健全化を八つの側面から推進する。第2に、文化体制改革発展計画要綱で、文化分野の重点プロジェクト建設を推進し、紅色観光(革命関連スポットを訪れるツーリズム)の発展推進や、文化クリエイティブ・デザインサービスの対外開放を後押しするとした。第3に、重大教育プロジェクトでは、民間による教育の発展を促す。そして、都市と農村の教育の一体化、中・西部の教育の発展加速、貧困地区の義務教育学校の条件を全面的に改善することを掲げた。第4に、人口高齢化に迅速に、科学的に、総合的に対応するとした。また、国務院常務会議(16年5月11日)は供給側の改革として消費財の種類の増加、品質の向上、ブランドの創造に取り組むことを打ち出している。