シンガポールが2009年に公表した、「資源の乏しい国の持続可能な総合的な計画」の改定版。国家開発省、環境・水資源省、経済開発庁などが計画を進めてきた。30年に達成すべき数値目標として、第1にGDP単位当たりエネルギー消費量の05年比35%削減、第2にリサイクル比率の70%への引き上げ、第3に公共輸送機関利用比率の70%への引き上げを掲げる。ちなみに、09年の構想では、持続可能性のあるスマート・シティー、公共輸送インフラの強化、刷新された緑化努力、エネルギーと水の効率化、クリーン水プロジェクト、海のシンガポール・グリーン構想、3R基金(ごみ減らし、繰り返し使う、リサイクル)、他の国との都市開発に関する知識共有を推進する適合都市のためのセンター、などを掲げた。実績も、13年の状況をあげると、エコ・フレンドリー・ビルとしての水効率ビル認定書が2600件与えられ、持続可能な公共輸送として180キロメートルの鉄道が敷設され、公園から10分以内の住居が80%を超えた。国連は、15年に「持続可能な開発目標」を設定し、環境問題の解決を重点としているが、所得が高水準であるシンガポールは、環境問題の解決においても、常に世界の先端となる政策を実施している。