音声や映像を始め、コンピューターのソフトやデータを蓄積する情報記録媒体として普及しているDVD(Digital Versatile Disc デジタル多用途ディスク)に代わる、より大容量の光磁気ディスク。現行のDVD(記録容量4.7GB[ギガバイト])が、光源に波長650nm(ナノメートル)の赤色レーザーを使うのに対し、波長405nmの青紫色レーザーを用いることで、片面1層15~25GBと約6倍の大容量化を実現し、高画質のデジタルハイビジョン放送も録画できる。ソニー、日立、松下電器産業、パイオニア、シャープ、三菱電機の国内家電6社と、韓国のサムスン電子、LG電子、オランダのフィリップス、フランスのトムソン・マルチメディアの海外4社による10社連合が2002年に統一した方式のブルーレイ・ディスク(BD Blu-ray Disk)と、東芝、NEC、三洋電機などの陣営が推進する方式のHD DVD(High Definition DVD)が対立したまま商品化が進められ、規格を統一できず市場の混乱と消費者の不便を招いたビデオデッキ(VHS対ベータ)やビデオディスク(VHD対レーザーディスク)での問題の再燃が普及を遅らせた。規格統一や映像ソフトの著作権保護技術などの課題をめぐっては、アメリカのハリウッドの映画産業の影響力も大きく、08年1月にアメリカの最大手映画会社ワーナー・ブラザーズがBDへの一本化を決めたことにより、同年2月には東芝がHD DVD事業からの撤退に追い込まれ、次世代DVD機市場はブルーレイ・ディスクに一本化された。