2006年4月1日から開始されたモバイル(移動体)端末向けの地上デジタル放送サービス。日本では03年12月1日に始まった地上デジタル放送は、電波のUHF帯(Ultra High Frequency 300メガヘルツ~3ギガヘルツの周波数帯)で、1チャンネル当たりの帯域幅5.75メガヘルツを13の領域(セグメント)に分割して使用する。そのうち12セグメントを通常の固定テレビ向けハイビジョン放送に当て、残りの1セグメントを利用するところから「1(ワン)セグ」と略称され、当初29都府県で放送開始、06年末には全都道府県庁所在地に拡大された。固定テレビと同じ内容が放送(サイマル放送)されていたが、08年4月には独自の番組が解禁された。画面上部で番組映像、下部でデータ放送を受信し、インターネットの関連サイトに飛べるなど、放送と通信の融合を目指す事業モデルとして可能性が期待される。他方では、(1)編成番組やコマーシャルの視聴者適合性、(2)番組コンテンツの著作権処理、(3)視聴率調査の手段、(4)携帯充電池の電源能力など課題も多い。