健康と持続可能性(環境配慮)を志向するライフスタイル。1998年にアメリカの社会学者ポール・レイと心理学者シェリー・アンダーソンが提唱した概念。日本には2002年に紹介された。マーケティングの観点から、大量生産・大量消費による環境破壊と健康被害を防ぎ、快適な環境で健康に良い暮らしを送る意欲の高い消費態度としてとらえられる。オーガニック食品やハーブ、自然の光や緑、フィットネスやツーリング、ヨガや禅、園芸や工芸など、嗜好範囲は衣食住の様々な方面にわたる。日本食に基づいた料理・食生活法「マクロビオテック(マクロビ)」にも通じるところがある。アメリカのロハスの消費規模を約5000万人、約3500億ドルと見込む期待から、日本でも雑誌などの特集によるブームの仕掛けもなされているが、商標登録の囲い込みによるライセンス使用料の思惑が外れるなど、健全な需要の顕在化を阻む商売優先の動きに反省もある。Sustainable Economy(持続可能な経済、765億ドル)、Healthy Lifestyle(健康志向生活様式、300億ドル)、Alternative Healthcare(代替医療、307億ドル)、Personal Development(自己開発、106億ドル)、Ecological Lifestyle(環境配慮指向生活様式、812億ドル)ととらえられる五つの市場類型は、頭文字からSHAPEと名付けられている。