インターネットを経由して動画(映像)番組を提供する事業。ブロードバンド環境の進展が大容量コンテンツの送受信を容易にしたことにより、事業機会の現実性を増した。日本では、有線放送大手のUSENが、映画、音楽、ドラマ、アニメ、スポーツ、バラエティー、アイドル、ニュースなど、各ジャンルの無料映像番組を揃えた「GyaO」を2005年4月に開始して本格化した。会員登録をすれば、民放テレビと同様にCM入りコンテンツを視聴できる。03年12月に有料コンテンツ配信中心のサービスで登場した「Yahoo!動画」も、05年12月に無料コンテンツ主体にリニューアルし、広告収入の事業モデルに移った。09年4月にはヤフーが「GyaO」を子会社化し、両サービスが統合。国内最大級の映像配信事業を展開している。アメリカでは、マイクロソフトが出資する「シネマナウ」が1999年から、ハリウッドの映画メジャー5社の合弁事業「ムービーリンク」が2001年から映画コンテンツをビデオ・オン・デマンド(VOD)で提供しており、06年9月からはアップルの「iTunes Store(iTS アイチューンズ・ストア)」やアマゾンの「アマゾン・アンボックス」で、07年2月からはウォルマート・ストアーズでも映画コンテンツの配信が始まり、有力企業の市場参入が相次いでいる。