内閣府に設置された総合科学技術会議が、2006年6月に策定した技術革新振興シナリオ。5年間で総額25兆円の政府研究開発投資を盛り込んだ第3期科学技術基本計画(06~10年度)の方向性に沿い、産学官連携を加速させ、革新的技術の実現を通して経済成長や社会の進歩を促す。アメリカのカーネギーメロン大学のThe Robotics Institute(ロボット工学)や、スタンフォード大学のBIO-X(バイオサイエンス)のような、イノベーションの源となる世界トップ級の研究拠点を構築し、半導体技術とバイオテクノロジー(生物工学)を融合したバイオセンサーなど、先端融合領域における官民連携の研究拠点形成を進め、新技術の利用促進と国際標準化を図り、切れ目のない資金の供給配分体制を整備するなどの戦略目標を掲げている。07年6月には、内閣にイノベーション推進本部を置き(事務体制として内閣府にイノベーション推進室を設置)、25年までを視野に入れた取り組むべき施策の長期戦略指針として、「イノベーション25」を閣議決定した。