2003年11月に着工し、07年6月26日に開通した、全長36キロと世界最長の海上大橋(杭州湾大橋)。08年5月に片側3車線の高速道路が供用された。発展著しい上海経済圏への交通インフラ整備の一環で建設され、総工費は118億元(約1900億円)と公表されるが、140億元(約2250億円)に膨らんだと見られる。上海の南西90キロに位置する浙江省嘉興市の海塩鄭家と、杭州湾を挟む寧波市慈渓をつなぎ、嘉興からは上海、蘇州、杭州、寧波のいずれへも90分間交通圏を形成する。07年6月18日には、長江に架かる蘇通大橋(江蘇省蘇州市と南通市を結ぶ全長32キロの斜長橋、総工費65億元)も開通し、08年6月に供用を開始した。建設中の香港ランタオ島(大嶼山)から広東省珠海市とマカオ(澳門)をY字型に結ぶ港珠澳大橋(全長30キロ、総工費700億元)は、16年ころに開通する予定。世界最長をめぐっては、アラビア半島のカタールとペルシャ湾の島国バーレーン間に13年開通予定の海上橋(全長40キロ、06年6月建設合意、総工費約30億ドル)に次いで、サウジアラビア北西部のラスフマイドとエジプト東部のシャルムエルシェイク間の紅海をまたぐ海上橋(全長50キロ、総工費約30億ドル)の建設計画も持ち上がっている。