消費者側からいえば、農業・農村を対象にして、人間の五感(ミル、キク、カグ、アジワウ、サワル)の刺激をとおして感動し、「うるおい」や「やすらぎ」を得るビジネスであり、農村・農民側からいえば、無償の地域資源管理コスト、環境保全コストを市場メカニズムのなかに組み込んで有償化するビジネスである。具体的には、グリーン・ツーリズム、観光農業、地域の資源を生かした農産加工、市民農園、交流をともなう有機農業などがある。カントリービジネスは、需給両者の「シアワセ」感を実現する「ハピネスビジネス」の一分野である。最適なマーケティングをとおして物質的金銭的な豊かさを実現するとともに、ホスピタリティー・マインド(思いやりのココロ)をもって需給両者のココロの豊かさを実現し、これらにより人間生活の質の改善など社会にも貢献し(フィランソロピー)、人々の幸福を実現するという哲学(フィロソフィー)に貫かれたビジネスである。