食品等の生産、加工、流通、販売の各段階の情報をさかのぼって調査、確認できる体系。情報の内容としては、(1)生産段階では品種、生産者情報、栽培方法など、(2)加工段階では加工者情報、製造日、賞味期限、原材料など、(3)流通段階では流通業者情報、輸送時間など、(4)販売段階では販売者情報など。システムの確立により、食品の問題発生時における早期の原因究明や、生産者と消費者の信頼関係を築くことができる。そのためには、食品関係者だけでなく消費者にも、食品の各段階における情報内容の十分な理解が求められる。2003年6月成立した牛肉トレーサビリティー法(牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法)では、すべての国産牛に出生段階で10ケタの識別番号を付与し、加工・流通、小売店、外食店までの番号伝達を義務付ける。