性質の違う作物を組み合わせ、同じ農地で計画的に交代して栽培すること。輪作には、(1)豆科作物などによる窒素養分の増大、(2)土壌物理性の改善、(3)深根性作物による土壌の養分吸収範囲の拡大、(4)病害虫発生・雑草の抑制などの効果があるとされる。しかし、近代農法は農薬や化学肥料、機械化などにより輪作の効果を代替してきたために、輪作の定着はあまりみられなかった。ところが最近では、農薬や化学肥料による地表水や地下水の汚染と食品への残留、土壌の浸食・固化・塩化、土質・地力の低下などの問題が起き、近代農法への反省から、再び輪作が見直されてきている。