森林管理の基本的単位を流域とし、民有林と国有林とを一体として、森林の整備と木材の安定的な供給体制の整備など関係施策を総合化することにより、林業・木材産業の活性化を図る体系。具体的には、全国158の森林計画区を単位として、流域での森林整備と木材供給の目標を明らかにするとともに、森林資源情報のネットワーク化により一元的に管理し、林業経営体、林業事業体、木材加工業者、木材流通業者などの有機的連携の強化が求められる。なかでも林業経営は、収穫までに長い期間を要し、小規模経営体ほど木材生産が間断的になりがちである。木材販売収入を補完し、安定した収入を得るためにも、しいたけ・なめこなどの茸類、くるみなどの樹実類、最近では少なくなったが木ろう・うるしなどの樹脂類など、特用林産物の導入による経営の多角化も大切な課題となっている。