極めて広域的な回遊をするカツオ類やマグロ類などの資源保存管理のために、一定水域で関係国が結んだ条約に基づいて設置される国際機関。(1)大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT International Commission for the Conservation of Atlantic Tunas)は「大西洋マグロ類保存条約」により1966年設立。対象水域は地中海を含む大西洋全域で、クロマグロなど30魚種の漁獲量規制などを行う。(2)全米熱帯マグロ類委員会(IATTC Inter-American Tropical Tuna Commission)は「全米熱帯マグロ類条約」により49年設立。対象水域は東部太平洋で、キハダの総漁獲量制限などを行う。このほか、(3)ミナミマグロ保存委員会(CCSBT Commission for the Conservation of Southern Bluefin Tuna)は「ミナミマグロ保存条約」により94年設立。対象水域は南半球高緯度海域。(4)インド洋マグロ類委員会(IOTC Indian Ocean Tuna Commission)は「インド洋マグロ類委員会設置協定」により96年設立。対象水域はインド洋で、ミナミマグロなど16魚種に規制を行う。(5)中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC Western and Central Pacific Fisheries Commission)は2004年6月の「中西部太平洋マグロ類条約」発効により設立。対象水域は中部・西部太平洋水域。日本では1996年に「マグロ資源の保存及び管理の強化に関する特別措置法」を制定し、マグロ保存措置を守らない国からのマグロ輸入を規制している。